弊社は中四国を拠点として、地域企業の皆様の事業承継・M&Aを1990年よりお手伝いしています。
M&Aが以前と異なり一般的になってきた中で、M&Aの譲渡側・譲受側双方がM&Aアドバイザーを挟まず、当事者同士で直接交渉を行うケースが増えてきていると感じています。
ただ同時に、直接交渉に失敗(ブレイク)され、弊社にセカンドオピニオンを依頼されるケースも増えています。
今回のコラムでは、譲渡を検討されている企業様に向けて、M&Aを成功につなげるために、M&A当事者同士の直接交渉がブレイクする3つの理由を失敗事例を踏まえてご案内させて頂きます。
失敗があるからこそ成功があります。
ぜひお読み頂けますと幸いです。
失敗事例① 岡山県 商品卸売業
社長は高齢で、安心して事業承継できる譲渡先を自身の経験とネットワークから探索され、実際に1社とM&Aの直接交渉を進めていました。
ところが買収監査終了後の最終契約において、相手側から契約内容について詳細の説明もなく、また、株価について疑義がある中で、短期間での契約を先方から要望されたため、交渉を破談(ブレイク)にされました。
その後、M&Aのセカンドオピニオンとして弊社に御相談に来られましたので、上記の経緯や株価の適正さ、交渉の進め方がM&Aにおいて一般に妥当なものか、弊社よりアドバイスをさせて頂きました。
会社を譲渡する際、非常に重要なポイントは「譲渡価額=株式価値」です。
様々な算出方法がありますが、適正な価格かどうかは第三者の視点が非常に重要になります。
通常、M&Aでは時価純資産に加え、営業権(のれん)代がプラスされますので、決算書に記載のある簿価よりも、株式価値が高くなるケースが多くあります。
拝見した譲渡価額は、M&Aアドバイザーの目から見て非常に低く、適正とは言えない金額でした。そのため、弊社にて株式価値の再試算を実施させて頂いたところ、株式価値は約1.5倍となりました。
譲渡側、譲受側双方が直接交渉を進める際には、商売の原則である「売る側は高く売りたい、買う側は安く買いたい」という心理がどうしても働きます。
第三者が交渉に入ることで価格交渉がスムーズに進むことがありますので、場合によって、公平な視点で交渉ができるアドバイザーを間に挟むことも重要です。
譲渡を検討する際、必ず締結するものが最終契約と呼ばれる契約書です。
最終契約書内には、譲渡側が表明した事項について、補償内容を記載した文言が盛り込まれることが多くあります。
そのため、M&A後に当事者間でトラブルにならないよう、また、齟齬がないように、しっかりとした契約内容の説明、理解が必要になります。
とはいえ契約書の内容は複雑で、当事者同士で説明を行い、理解し、齟齬なく締結することは非常に困難です。
弊社にも、最終契約書の内容でセカンドオピニオンを求められることがよくあります。
最終契約の内容を分かりやすく理解するためにも、第三者の専門家にぜひセカンドオピニオンをお聞き頂きたいと思います。
失敗事例② 岡山県 製造業
技術力が非常に高い企業様で、社長様は業界での人脈が広く、当初は、自らのネットワークで後継できる企業様を探索されていました。
ところが、ある程度までは話が進むものの、実際にはいつまで経ってもM&Aの成約に至らなかったようです。
譲渡に時間がかかる中で、弊社になぜ譲渡が進まないのかセカンドオピニオンを求められました。
M&Aの本質的なゴールは「M&Aの相乗効果を発揮させること」「M&Aを通じた企業価値の最大化」と弊社は考えています。
今件では御相談を頂く中で、社長が自ら探索されていた範囲が狭く、相乗効果が認められづらい先と交渉を行っていることが分かりました。
また、取引先と直接交渉をすると、M&Aを断った際のリスクを相手方である取引先が考えることが多く、交渉が進んでいないと感じられました。
第三者であるM&Aアドバイザーを採用し、「相乗効果が見込まれる」候補先を探索してM&Aを進めることを弊社より御提案させて頂きました。
まとめ
M&Aにおいて当事者が直接交渉を行うことは、メリット・デメリット双方考えられます。
「失敗事例から学び成功を導く」ためにも、以下の4つを考えられた際には、ぜひしっかりとしたM&Aアドバイザーにご相談して頂きたいと思います。
より良いお相手との
マッチング
適正な株価での譲渡
譲渡後の
トラブル回避
M&Aの交渉
スピードを速める
弊社が皆様のアドバイザーとして、成功のお手伝いが出来ますことを楽しみにしています。
弊社は中四国を拠点として、地域企業の皆様の事業承継・M&Aを1990年よりお手伝いしています。
M&Aが以前と異なり一般的になってきた中で、M&Aの譲渡側・譲受側双方がM&Aアドバイザーを挟まず、当事者同士で直接交渉を行うケースが増えてきていると感じています。
ただ同時に、直接交渉に失敗(ブレイク)され、弊社にセカンドオピニオンを依頼されるケースも増えています。
今回のコラムでは、譲渡を検討されている企業様に向けて、M&Aを成功につなげるために、M&A当事者同士の直接交渉がブレイクする3つの理由を失敗事例を踏まえてご案内させて頂きます。
失敗があるからこそ成功があります。
ぜひお読み頂けますと幸いです。
失敗事例① 岡山県 商品卸売業
社長は高齢で、安心して事業承継できる譲渡先を自身の経験とネットワークから探索され、実際に1社とM&Aの直接交渉を進めていました。
ところが買収監査終了後の最終契約において、相手側から契約内容について詳細の説明もなく、また、株価について疑義がある中で、短期間での契約を先方から要望されたため、交渉を破談(ブレイク)にされました。
その後、M&Aのセカンドオピニオンとして弊社に御相談に来られましたので、上記の経緯や株価の適正さ、交渉の進め方がM&Aにおいて一般に妥当なものか弊社よりアドバイスをさせて頂きました。
株式価値の適正さ
会社を譲渡する際、非常に重要なポイントは「譲渡価額=株式価値」です。
様々な算出方法がありますが、適正な価格かどうかは第三者の視点が非常に重要になります。
通常、M&Aでは時価純資産に加え、営業権(のれん)代がプラスされますので、決算書に記載のある簿価よりも、株式価値が高くなるケースが多くあります。
拝見した譲渡価額は、M&Aアドバイザーの目から見て非常に低く、適正とは言えない金額でした。
そのため、弊社にて株式価値の再試算を実施させて頂いたところ、株式価値は約1.5倍となりました。
譲渡側、譲受側双方が直接交渉を進める際には、商売の原則である「売る側は高く売りたい、買う側は安く買いたい」という心理がどうしても働きます。
第三者が交渉に入ることで価格交渉がスムーズに進むことがありますので、場合によって、公平な視点で交渉ができるアドバイザーを間に挟むことも重要です。
最終契約内容の説明
譲渡を検討する際、必ず締結するものが最終契約と呼ばれる契約書です。
最終契約書内には、譲渡側が表明した事項について、補償内容を記載した文言が盛り込まれることが多くあります。
そのため、M&A後に当事者間でトラブルにならないよう、また、齟齬がないようにしっかりとした契約内容の説明、理解が必要になります。
とはいえ契約書の内容は複雑で、当事者同士で説明を行い、理解し、齟齬なく締結することは非常に困難です。
弊社にも、最終契約書の内容でセカンドオピニオンを求められることがよくあります。
最終契約の内容を分かりやすく理解するためにも、第三者の専門家にぜひセカンドオピニオンをお聞き頂きたいと思います。
失敗事例② 岡山県 製造業
技術力が非常に高い企業様で、社長様は業界での人脈が広く、当初は、自らのネットワークで後継できる企業様を探索されていました。
ところが、ある程度までは話が進むものの、実際にはいつまで経ってもM&Aの成約に至らなかったようです。
譲渡に時間がかかる中で、弊社になぜ譲渡が進まないのかセカンドオピニオンを求められました。
マッチング候補先の相乗効果
M&Aの本質的なゴールは「M&Aの相乗効果を発揮させること」「M&Aを通じた企業価値の最大化」と弊社は考えています。
今件では御相談を頂く中で、社長が自ら探索されていた範囲が狭く、相乗効果が認められづらい先と交渉を行っていることが分かりました。
また、取引先と直接交渉をすると、M&Aを断った際のリスクを相手方である取引先が考えることが多く、交渉が進んでいないと感じられました。
第三者であるM&Aアドバイザーを採用し、「相乗効果が見込まれる」候補先を探索してM&Aを進めることを弊社より御提案させて頂きました。
まとめ
M&Aにおいて当事者が直接交渉を行うことは、メリット・デメリット双方考えられます。
「失敗事例から学び成功を導く」ためにも、以下の4つを考えられた際には、ぜひしっかりとしたM&Aアドバイザーにご相談して頂きたいと思います。
- より良いお相手とのマッチング
- 適正な株価での譲渡
- 譲渡後のトラブル回避
- M&Aの交渉スピードを速める
弊社が皆様のアドバイザーとして、成功のお手伝いが出来ますことを楽しみにしています。
この記事の執筆者
新川 功雄(取締役副社長/M&Aシニアエキスパート)
早稲田大学卒。大手サービス会社、マーケティング会社、外資系企業に勤務。赤字債務超過の中小企業を経営し、黒字企業に立て直した後、自身の会社を事業譲渡して、2016年から現職。首都圏への進出、上場企業のM&A支援等を経験。
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