決算書は会社の通信簿です。
M&Aの場合、その通信簿が譲受企業(買手)から見て、分かりやすいかどうか、不明瞭な内容がないかどうかが重要になります。
例えば、粉飾決算がある場合、課税リスクは最大7年間と非常に長くなりますので、譲渡オーナー様はM&Aで会社譲渡後も、そのリスクを譲受企業(買手)に対して保証する形になります。
対策として一番適切な方法は、「修正申告を行う」ことです。
しっかりと、顧問税理士の先生も交えて対応を御相談下さい。
また、自社の負債に役員借入金がある場合、相続対象財産になります。
現オーナー様がなくなられた際に、自社に役員借入金を支払う余裕がない場合でも、相続人は役員借入金に応じた相続税を支払う可能性が生じます。
そのため、役員借入金について代表的な対策例としては、
繰越欠損金を利用して債務免除益課税を回避する
役員報酬を減額してその差額を役員借入金の返済原資に充てる
となります。
ただし、各企業様によって異なる方法が選択できる場合がありますので、ぜひ御相談頂きたいと思います。
M&Aの事前準備④ 資産